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寒いのでアルマイト!
KSR110のメンテナンスをするも非常に寒い!
プロアーム
↑ ホイールを外したプロアームのメカ感にうっとりするのもつかの間、
寒さに耐えかね部屋へ逃げ込みました。

暖かい部屋の中でキャリパーサポートのアルマイトでもしようかと・・。

プロアーム号はハブを回転させることでチェーン調整を行うエキセントリック
アジャスターになっています。
その都合上、ブレーキキャリパーの取り付けも少々複雑です。
現状、CNCでは板物を作るのが精一杯なため、キャリパーサポートは2ピース
構造になっているのです。

そう!この2つのキャリパーサポートをアルマイトするのが今回のミッション!
プロでさえ同じ色を出すのが難しいとされる着色アルマイトを個人の手で
実現できるのでしょうか?

・・・ハイ。無理です。

と、言うことで2個の部品を一度に処理することで、同じ色に仕上げてみる
ことにします。
アルマイト4回目にして初の複数処理に挑戦です!

2つの部品をアルミの番線でうまいこと吊して電解していきます。
電解中
↑ 電極接続の善し悪しが成否を決める重要な要素といって過言ありません。

電流計と素材の表面から立ち上る気泡を見ることで電解が進んでいるか
確認しますが、さすがに全体の表面積が多いためか、発生する気体の
量が多い感じです。

しばらく電解を続けていると、なんだか妙な咳が出る感覚になってきました。

・・・ヤバい、水素出過ぎ!

アルマイトとは陽極酸化処理とも言い、アルミ側を陽極、鉛側を陰極にして
希硫酸を電気分解していきます。
電気分解によって陽極側に酸素が発生するので、その酸素でアルミ表面に
酸化皮膜を作ってしまおうってのがアルマイトの原理。
負極側には酸素の約2倍の量の水素が発生します。

いつもより多い面積をアルマイトしたことで、発生する水素の量はハンパな
かった様です・・
水素そのものは人体に影響が無いものの、適当に酸素と混じり合い爆鳴気
に点火でもしたら部屋が吹っ飛んでしまいます。
急いで窓をあけて換気するハメになりました、寒いのに。

やはりアルマイトはそれなりに危険な作業なんだなぁ。
化学薬品を使う以上、何度かの成功で気を抜くなんてもってのほかです。

部屋の温度と肝を冷やすことになりましたが40分ほどで電解を終了。
着色
↑ 着色行程に入ります。
カラーアルマイトの着色は酸化皮膜の微細な孔に染料をしみ込ませる
ことによって実現しています。
電解終了後、如何に不純な物質に触れずに染料へ投入できるかが勝負!
水道水のカルキすら敵ですから、精製水にドブ漬けして希硫酸を落として
すかさず染料に投入します。
すると酸化皮膜が染料を吸い込みみるみる鮮やかな色が付きます。
(写真はカラーバランスおかしいけど。)

二つの部品をまったく同じ条件で処理したわけですから、色ムラなどは
ほぼ起きないことでしょう。

んで、染料がしみ込んだ酸化皮膜の孔を閉じる封孔処理をして完成!
完成
↑ 見事にムラ無くアルマイト出来ました〜♪

でも、取り付けるのは来週です。 寒いのでw



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